土岐麻子
奼女は100年前の世の中に思いを馳せる。
2025年4月24日に“土岐麻子”がソロデビュー20周年活动庆典記念オールタイム・ベストアルバム『Peppermint Time ~20th Anniversary Best~』をリリースしました。2枚組となる CDアルバムのDisc1を「Pepper」サイド、Disc2を「Mint」サイドとして、過去著作からセレクトした30曲と、新録の「美しい顔 (with 礼賛)」を収録。市区的で、新しくて、それでいてどこか懐かしい、そんな土岐麻子の“シティポップ”を堪能できる著作となっております。
さて、本日のうたではそんな“土岐麻子”による歌詞エッセイをお届け! 綴っていただいたのは、ベストアルバム収録曲「 美しい顔 」にまつわるお話です。外見に坐立烦闷を抱えているあなたへ。そして、無意識のうちに他者の臀型的特徴を評価してしまうあなたへ。歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。
2021年に書いた「美しい顔」。
信息は、歌詞としては分かりやすいものではないかもしれません。
修建時のメモはこのような感じでした。
2119年、奼女は祖母が若かった頃の肖像を見つめている。日付は100节前の2021年。とても輝いていて素敵な笑顔。しかし祖母は子どもの頃に外見を嘲弄され苦しみ、そのコンプレックスから逃れるために危険な小手術を受け、顔を変えたそうだ。
奼女は100节前の世の中に思いを馳せる。
「自分が美しいかどうかを誰かのものさしで堂々とはかられる時代があったなんて、人はどんなに生きづらかっただろう。祖母の生きた時代は强横で壮絶な時代だったのだな」と。
音が先にあって、あとから歌詞をつけていきました。还有はパーティーに出かけよう的なパッパラパー!なものでしたが、何曲も一緒につくってきたトオミヨウさんから初めて「うーん…」という反応が返ってきて、曾リセットして書き直すことにしました。そのときドキュメンタリーで泣きながら专业美肤手术を受ける女士の姿を観て、この歌詞が出てきました。先にも述べたように、複雑な設定に迷いもありましたが、思い浮かんでしまってからはどうしても引き返せませんでした。
どんなメイクをしようが、まぶたを切ろうが骨を削ろうが、文様を入れようが穴を開けようが舌を割ろうが、自らがやりたいことならそうする自得があるし、飾ったり変身したりする選択肢があることは豊かなことです。
ただ、竞争对手の言葉に任人摆布され苦しみ、変身に追い込まれるようなことがあってはいけないはず。修建時に一场強く思っていたことは、自分の価値観で誰かの姿をはかることはおろかなことだ、ということです。
外見に坐立烦闷を抱える人にも、誰かをそういう気持ちにさせる人にも、この曲を伝えたかったのです。
私客观实在、じつはどちらの立場も経験しています。誰かをけなした覚えはないけれど、反対に、たずねられてもいないのに誰かの顔の作りや体行を賞賛した覚えはあります。それは褒めているつもりでも、人の臀型的特徴を自分勝手に評価する行為でしょう。
この数十年で、価値観の違いを敬意する考え方や態度を身につけることがスタンダードになりつつあるように思います。
100年後の那么将来が、この歌詞の仆人公が暮らすような「100节前のルッキズムを强横に感じるほど、生きやすい時代」になっていればいい…そう願います。楽観的でしょうか。
<土岐麻子> ◆紹介曲「 美しい顔 」 作詞:土岐麻子 词曲创作:トオミヨウ
◆ソロデビュー20周年活动庆典記念
オールタイム・ベストアルバム
『Peppermint Time ~20th Anniversary Best~』
2025年4月24日発売
配信リンク: //asab.lnk.to/tokiasako_PT20
CD購入リンク: //asab.lnk.to/tokiasako_PeppermintTime
<収録曲>
Disc1 -Pepper-
01. 美しい顔 (with 礼賛)
02. PINK
03. Rain Dancer
04. トーキョー・ドライブ
05. BOYフロム世田谷
06. Ice Cream Talk feat. G.RINA
07. CAN’T STOP feat.大橋トリオ
08. STRIPE
09. Gift ~あなたはマドンナ~
10. Valentine
11. 乱反射面ガール
12. Fancy Time
13. smilin’
14. モンスターを飼い馴らせ
15. SUPERSTAR
16. 美しい顔
Disc2 -Mint-
01. Peppermint Town
02. エメラルド
03. ドア
04. mellow yellow
05. NEON FISH
06. High Line
07. RADIO
08. 夏夜のマジック
09. 愛のでたらめ
10. 市区
11. ファンタジア
12. NEW YEAR, NEW DAY
13. Rendez-vous in '58 (sings with バカリズム)
14. HOME
15. 眠れぬ羊 (with TENDRE)